日独交流150周年記念菩提樹についての経緯

2011年は日独両国(江戸幕府とプロシャ)が修好通商条約を締結して150年目に当たり、ドイツ大使館は2010年秋全国日独協会連合会(当時58協会)に対し150本の記念菩提樹を寄贈することを発表した。
 当千葉県日独協会は150本(実際は167本)の内30本を申込み、その寄贈を受けた。この時点では会員に引き取りを依頼する方針で、その旨会長名で会員に照会し、同時に2005年来「ドイツと千葉県」の写真展でご協力いただいた市町村や施設、機関等に受け入れを打診したところ、どこも即受け入れを希望、総数30本をオーバーした。大使館に追加を願ったが断わられたため、一部申し出のあった会員にはお断りし、佐倉市、ドイツ村などには本数を減らしてもらった。この30本が県下12か所に植樹された。
 ドイツ大使館は当初苗木をドイツで調達する予定であったが、日本の風土への適応や輸入する際の規制等問題が少なくないことが判明、記念樹という事も考慮、安全確実を期し、ドイツ菩提樹と同系の樹種を日本国内で調達することを決定した。調達先となった福島県の植木屋から3月15日に植樹先に発送することになった矢先、3月11日に東日本大震災が発生、巨大津波により植木屋は壊滅的被害を受け、大使館も大阪に避難、善後策がとられぬまま推移したが、5月に当初の案どおりドイツからの輸入が決定、当会はドイツ大使館の委託を受けた大田区流通センターのFlower Auction社と連携、季節的に植樹可能な10月ギリギリに納入することができた。しかし一部大震災に被災した習志野市のように植樹が翌年になったところもあった。
 御宿市をはじめ一部植樹先では植樹祭を開催、当会も林 静誠顧問の阿弥陀山清房総院において、11月13日に行われた「ドイツ軍人慰霊祭」にご臨席されたドイツ大使館武官J.Gutow海軍大佐を迎え、150周年の象徴的記念植樹祭を執り行った。

2018年3月
  当時の菩提樹担当トリオ:坂本・天野・橋口